南瓜の馬車 〜いいわけでも許して〜

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新たな体験・・ではあると思う(ScreenX初体験)

ずっと以前から気になっていた「ScreenX」。詳しくは以下のUNITED CINEMASのサイトをご覧いただくとして、早速「キングスマン ゴールデン・サークル」を観てきた。

ScreenX 視界の限界を超える270° 3画面ワイドオープンスクリーン - ユナイテッド・シネマ

ここにある通り、特徴的なのは横のスクリーンがあること。約270度の広角に映し出される映像は、最初の短いイントロ画面だけで驚くだろう。ただ横に広いだけ・・そう思うなかれ。その横の画像も前のスクリーンに連動して動くと、没入感がハンパない。これだけ取れば、IMAXの広いスクリーンも凌ぐかも。

ただ、実際に映画が始まってみると、これが良いことばかりではないことに気がつく。横のスクリーンは、主にアクションシーンで使うように設定されていて、フロントスクリーンの派手な映像に横の映像が激しく動く。特に回転するようなシーンだと目が回って酔いそうだ。それと、そのせいで本来、注目すべき前面のシーンに集中できない。自分の周囲でド派手なシーンがド迫力で展開されているんだけれど、迫力ばかりが先行していて、肝心のシーン自体が把握できない。これ、今の状態でアクションシーンに使うのはどうかな?と感じる。これは、実際に試してみないとわからないのだけれど、普段は消えている横のスクリーンが、アクションシーンと同時に動き出す。つまり、それ以外のシーンでは消えているため、いきなり映像の中に、それも不自然な形でブチ込まれる感じなんだ。酔いそうな勢いも、このON/OFFによるところが多いんじゃないだろうか。

以前にも書いた気がするけれど、最初に4DXを体感した時にも、その使うシーンがまだまだ練りこまれていない感じを受けたけれど、ScreenXでも同様に感じた。色々なシーンで使ってみないと分からないけれど、自然の広大さと美しさを表現するシーンや、静まり返る宇宙空間なんかだとシックリくるような気もする。また、ON/OFFでいきなり画面が変わるのはやっぱり馴染めない、というか、頭が追いつかない。しかも、横のスクリーンは実際には注視するわけではないので、とにかくグルグルと回る世界に入り込んだとしか感じない。例えば、横のスクリーンに目をやったりしつつ、シーン全体を見渡すような状況では使われていないのが残念だと思うし、そもそもアクション映画では必ずしもこれが最適解じゃない気がした。先ほども書いたように、とにかく目が回る。

しかし、これが「新たな体験」であることは間違いない。これから多くの映画で使われるようになり、横にスクリーンがあるのが普通になれば、きっと高い没入感を提供してくれる予感もする。悪いことばかりじゃないとも思えた。こういう新しい仕組みの導入は歓迎するところだろう。

えっと・・「キングスマン ゴールデン・サークル」については・・特に書かないけど、いいかな。(^_^;) 僕はコリン・ファースの大ファンなので、彼の復活を見られただけでも良かったかも。